美唄湿原フォーラム

みなさん、こんにちは!

昨日開催された美唄湿原フォーラム「ナニソレ?ビバイシツゲン!」に行ってきました。

日本湿地学会 会長矢部さんを始め、湿地に携わるスペシャリストもたくさんお見えになっていました。

目次

プログラムについて

基調講演

まず基調講演として
新田 紀敏さん(北海道立総合研究機構フェロー・北海道大学総合博物館)が美唄湿原の植生についてお話しました。

約20haの土地に残された美唄湿原。ここに200種類もの植物が自生しているということでした。

事例紹介

「歌才湿原」公有地化と自然共生サイト認定

続いて、黒松内町 歌才湿原の事例紹介ということで
高橋  興世さん(黒松内町企画環境課 上席主幹)が壇上に上がりました。

私有地だった土地を町とトラスト教会で買い取り、保全活動に繋げている、近年は大企業が生態系など自然分野への貢献事業が広がりつつあるようで、そういったお話も来ているんだそうです。

市民がつなぐ湿原

次は、登別市 キウシト湿原の事例紹介ということで
原田 綾さん(NPO法人キウシト湿原・登別 理事長)が壇上に上がりました。

現在3代目理事長の原田さん含めセンターに活動する6名みなさん、元々植物屋でもなんでもない主婦の集まりだそう…。それでも湿原を守るため、ボランティアや高校生と連携しながら、ただ守るだけじゃなくホタル観察会など「湿地の活用」にも力を入れているとのことでした。

石狩湿原の残存湿地 そして保全アレコレ

事例紹介3人目は、鈴木 玲さん(石狩川流域湿地・水辺・海岸ネットワーク  代表)。
前回のしめっちフォーラムでご挨拶させていただきました。
湿地の恩恵であるスゲを使った菅笠を被って登場。

湿地は有識者だけで守るには人手もお金も足りない。だから知ってもらう、楽しんでもらう、そんな活動も必要だよ、とざっくりですがお話いただき、確かに…と1人で頷いていました。

活動報告

そして、最後に宮島沼で活動するマガレンジャーの活動報告。
現在、小学生から高校生まで計 20名で活動しているそうです。

宮島沼の富栄養化を進めているヨシ。それをつかってよし紙づくりや11月によし紙づくりについて学びを深めるため、道外へ研修に行くんだそうです。

フォーラムに参加して

昨年の宮島沼フォーラムに続いて美唄のフォーラムに参加したわけですが
やはり有識者だけで頑張っても無理があるということを再認識しました。

マーケティングの世界では認知→教育→販売というプロセスを踏むことが重要と言われています。

まさにこの通りでまずは認知してもらわないと、良さも悪さも分かってもらえない。
次に興味を持ってくれた人に、どういうものか伝えていく。
そこで初めて「大事な場所だね、守っていかないといけないね」と分かってもらえます。

北海道も国も自然環境に対して落とすお金も予算も少ない傾向にあるのが現状。
それを分かったうえでいかにコストをかけずに保全をしていくのかが、どこも苦労している課題なんだと思います。
牛山(宮島沼水鳥・湿地センター)さんが仰っていましたが、お金だけでなく人材の補完も課題なんだとか。
どこも高齢化が進み、キウシトのように少しずつ若い世代も繋いでいかなればいけないと話されていました。

雨竜沼湿原では

雨竜沼湿原では、どちらも課題だと考えています。

費用面

湿原内の木道が築30年近いということで劣化が進んでいます。
改修工事を進めてはいますが、1週分すべて完了させるのは難しいことなのかもしれません。
また、登山道の草刈りについても定期的な笹刈りが実施できず、お世辞にも安全だよとは言い難い現状。

振興局や町職員のみなさん頑張っていただいていますが、費用面クリアしないと
来るものも来なくなってしまうと一人で危惧しています。
釧路湿原なんかと違い、山なので万が一怪我や何かあってからだと遅いので
人を呼ぶ以上できる限りのリスクマネジメントはしておかなければなりません。

人材面

人材面についても、これまで会報発行や外来種駆除など奮闘してきた
ボランティア団体 雨竜沼湿原を愛する会の会員は高齢化していると聞きます(会員の全貌分かっていませんが…)。

道職員は3年間隔くらいで異動があり、町職員も2~10年行かないで異動があります。
雨竜沼は道ラム湿地の中でも唯一センター設置がない場所です。
そういう場所がないからか、専門職雇用もこれまでありませんでした。

専門性が必要であろうこの業界で、今後どうしていくのか気になっているところです。

今回のフォーラムに参加して、改めて雨竜沼ではどうような活動をして行けば良いのか考える貴重な機会となりました。

最後に

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